まずは318発足式
撮影本番を数日後に控えたある晩、“あきもと”で318の発足式を行なった。その中に、突如として撮影スタッフに加わったアキちゃんがポツリンと座っている。
数日前にここで呑んでいた時のことである。秋元ちゃんがこの店をオープンさせる前の呑み屋の店長だった頃に彼女はそこでアルバイトをしていた。そのアキちゃんが突然やってきたのだ。
「お〜ぅ、久しぶりだねえ、元気してる?」
「あまり元気じゃな〜ぃ」
いつもニコニコ、ノーテンキな女子大生、といったあの頃のアキちゃんではない。なにか重荷を背負っているような、暗い影がある。きっと人には言えない事情があるのだろう。
「アキちゃんよぉ、元気が出ることやらないかぁ?」 落ち込んでるその姿に、思わず318ブランドのことを話し、撮影隊に参加してみないかと持ちかけた。
「やる〜。」・・・また一人増えた。
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撮影の被写体キャラとして、秋元ちゃんは不良イメージが強すぎ、尾身しゃんだけでは優等生的。だから二人を同時に露出させることによってバランスをとるつもりだったが、男臭さが演出できても、なんとなくホモっぽくも感じられる。だから“女性”の登場は、それとなく頭に入っていたのである。そこにナイスなタイミングで現れたのがアキちゃんであった。
よーし、これで “俺たちの旅”が始まる。(古い!昭和50年代前半の青春ドラマの傑作。中村雅俊・秋野太作・田中健出演)
さて、総勢10人、318の発足式。ビリヤードから始まり、ダーツに花札、そしてなぜだか筋肉バトル(血い流す者あり)。みんなしこたま酒呑んでるわけだから、もうメチャクチャなことは言うまでもない。
そんな中、ひとり冷静な尾身しゃんがポツリと俺に話しかける。
「なんか楽しそうだから、撮影だけじゃなくてボクも販売スタッフに参加してみようかと・・・」
「えっ、、、じゃあそうしよう!」
なんだか簡単に決まってしまった。
「それにボクは極心空手歴10年ですから、弱くないです・・・」
だからなぁ〜、格闘技ブランドじゃねえっつうの! ちょっと不安な、、、318。 |