2005年12月26日 (1月3日 再更新)


ヒョウドウのシーチング1号、2号のサンプル作りが終了し、いよいよ弊社ペアスロープによる、完成度のより高い“プロトタイプ サンプル”作りが始まる。


 12月上旬、浜松から2号サンプルと、パターン(型紙)一式が届く。そのパターンをもとに店舗上階の弊社工房で3号サンプルにとりかかる。
 初めの作業は、2号サンプルにはないポケットやバックルベルト、両社のマーク等の指定を付け、若干のパターン修正をおこなう。
 
2号パターンに手を加える弊社工房職人。

 パターンが完成すると即座に縫製。しかし、ヒョウドウのようなプロテクションパッドを付けたジャケットを作ったことがないので、試行錯誤の作業となる。あんなパッドを付けてデザインがくずれないか? 着心地はほんとに大丈夫か? やはりこの2点が心配である。


 それから10日ほど経った12月21日、クリスマスを前にしてようやく出来上がった。 
 PSH-001プロトタイプ夫婦坂仕様・・・Oh〜グッドルッキング!






そして12月24日のクリスマス イブに、初のテスト走行と洒落込む。



[ テスト車両の紹介 ]

SUZUKI GSF-1200
筆者の愛車、過激で楽しい1995年式の初期型。エンジンは吸排気以外ノーマルです。当時のメーカーカタログによるとパワーは97馬力。しかしそれは過少表示(うれしいウソ)で、もっとたんまりとパワーがあります。ウイリーなんか、クラッチを使わず簡単にこなしますが、時々失敗し(上がり過ぎ)怖い思いをします。


輸出用のメーターに交換してます。勿論260km/hを振り切ります。

マフラーはヨシムラ手曲げチタンをおごりました。
前後のサスペンションはオーリンス。スウェーデン本社で働く悪友に、飛行機で持ってきてもらいました。 タイヤはもったいないので、いちばんハジッコまで使います。(サーキット走行だけにしておきましょう)

’95年のGSFは定価798,000円。しかし不人気車のためか当時10数万円引きで買いました。速い、安い、過激、、、。 
テスト車両には最適な、愛車GSFです。(ぜってぇ〜売りません)


[ 走行テストの率直な感想 ]
 10年を過ぎたGSFでも、260km/hのメーターをいとも簡単に振り切ってしまうが、今回のPSH-001は超高速快適仕様が目的ではないので、そこまでのテストはしない。まあそれに近い線といった、あやふやなニュアンスにしておきましょう。(いろいろと問題ありますんで)
■防風性
風圧をうけやすいネイキッドバイクでも、100km/h程度でのバタツキは皆無と言えよう。+50km/h上げてもたいした差はない。それ以上でも、かなり優秀な防風性を非合法的に確認。
■着心地(走行時)
適度なフィット感で、ストレスのないライディングポジションを得られる。
■着心地(バイクを降りて)
ゆったりと着るウエアではないから街着のように動きやすくはない。そしてやはり本格的なプロテクションパッドの存在感は感じる。だがシルエットもくずれず、着たまま“立ち食いウドン”が喰えるのだから優秀!。
■プロテクション性能
レーシングスーツから応用したパターンとパッドの装着方法は、転倒時にかなり効果的だと思える。但し、その時どれだけ痛くないかは分からない。そんな実験をするつもりもまったくない!

結論
ヒョウドウとペアスロープ、両社の技術を合わせた反則ワザの逸品、なかなかのデキである。いや、ワザだけでなく膨大な時間的コストをかけた。これなら自信を持って皆様にお薦めできる。

12月24日 世間はクリスマスイブの首都高速湾岸線。ここから先はカメラをしまって爆走! いろんな危険を犯して真面目にテスト中。







と、言うことで、




左はPSH-001、上のアイボリー色はその基本モデルのDMF-13。

ヒョウドウプロテクション装備のPSH-001が意外にも動きやすい作りになったとはいえ、基本モデルとなったDMF-13には及ばない。安全性を選択した場合、多少なりとも“着心地”は犠牲になるものです。
※両モデルのプロテクションパッドは、PSH-001が衝撃吸収型、DMF-13は引裂き強度重視型。どちらも一長一短あるが、総合的な安全性では前者が勝る。
※カラーはご覧のパソコンによって少々異なって見えます。ご了承を。

装着感が少なく、動きやすく、そしてデザインを崩さないパッド装着。これが一番の悩みだった。なお、ヒジパッドは位置移動可能とした。 ヒジ・肩・セキツイのヒョウドウ製レーシング仕様プロテクションパッドを装備(着脱式)。 ウエスト調整は左右各2本のバックルによる。ペアスロープ高速型タイプを流用。



■税込価格は3万円台後半の予定です。
■3月10〜15日の発売予定です。(正確には3月初旬に当HPをご覧下さい)
■販売数は他の製品より少なく、限定生産のため追加も不可能です。
  ご希望の方は、どうぞお早めに。※予約はできません。ご了承ください。

[品名] PSH-001
[COLOR] ミディアムグレー・アイボリー
[表地] 撥水・耐水・透湿性スーパープロテインテックスナイロン(※ほどほどな防水仕様)

※“ミディアムグレー”は2006年の新色。
※サイズ設定は、次の“最終話”で公表。
 



弊社プロトタイプサンプル3号は、限りなく販売品に近い作りとなった。しかし、見た目では分からないような細かな寸法変更を行い、アイボリーカラーも加えたカタログ撮影用最終サンプル4号の製作も必要となる。1月20日頃にはご覧に入れましょう。


※筆者の都合により、最終話は少々遅れます。


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