さて、それではレインスーツの選び方ですが、どのメーカーのものでもまず大事なのはサイズです。できれば、組み合わせるジャケットの上からの試着をお勧めします。薄着で試着すると失敗しちゃいますよ!
パンツの股下寸法にも要注意!バイクに跨れば、必ず裾は上がります。立っている時には大丈夫そうでも、バイクに乗ったら全然足りない!では、どんなに高性能なレインスーツでも台無しです。こちらもなるべく試着して、迷ったらお店の方に相談しましょう。

サイズの選び方の次は、製品の作りの確認と、目的に合った装備の選択です。レインスーツならではの主要なディティールを紹介しますので、ご希望に合ったレインスーツ選びの参考にして下さい。


ポイントその1:アジャスターはある?
レインスーツはジャケットの上から着ますので、各部の寸法は余裕を持って作るのが一般的です。ただ着ただけではあちこちがだぶつきますから、中に着るものに合わせて各部を調整できるアジャスターのあるものが良いでしょう。
余分なだぶつきが残ったままだと、走行時にバタついて不快な上危険です。しかも、バタつきは異常な水圧が掛かり水の浸入を招いたり、生地を傷める原因にもなるので何ひとついいことはありません。


ポイントその2:構造のチェック
基礎編でもお話ししたように、防水性能には生地だけではなく構造も大きく関わります。特に、最も大きく開く部分はフロントファスナーですから、その合わせ目の部分が水の入りにくい構造になっているかをチェックします。合わせ目が何重にも折り重なるものは、防水性が高い作りです。
また、バイクはあらゆる方向から風圧を受けますので、裾部分からの浸水も良くあるケースです。ドローコードなどで絞れるようになっているかも確認すると良いでしょう。


ポイントその3:生地…携帯性と防水性
レインスーツは携帯性優先なら、生地を薄手にして上着の丈も短めに作ればコンパクトになりますが、そのかわり長時間の使用や耐久性には劣ります。また、防水性優先のものはその逆です。
あくまで非常用と割り切るのでなければ、しっかりした生地で、上着の丈がパンツにかぶさるものが有利です。
また、弊社のレインスーツのように3層構造の生地を使うことで、高度な防水性能を持ちつつ、裏地がいらない分かさ張らないという工夫をしているものもあります。
縫製部分を減らしたり、内側に縫い目からの浸水を防ぐシームテープが圧着されているものも防水性が高い作りです。


ポイントその4:必要な装備の確認
ツーリングのスタイルは人それぞれで、それに合わせて必要な装備も異なります。一方では欠かせない装備が、もう一方では全く不要のものともなりかねませんので、どんな使い方をするのかを目安にしながら必要な装備を絞り込みましょう。
例えば、キャンプツーリングのように、雨天下でのアウトドア活動の要素が入る場合、頭を濡らさないフードと、発汗によるムレを逃がす換気性能はかなり重要な要素です。
反面、バイクに乗る時しか使わないなら、機能装備よりも水漏れの可能性を抑える密閉性の方が優先されます。


ポイントその5:パンツは合っている?
バイクにまたがると、車種やシート形状によっては、10cm以上もパンツの裾が上がってしまうものもあります。立っている時ではなく、バイクに乗っても十分な長さがあるものを選びましょう。足の長さだって、皆さん同じではないはずです。
弊社では各サイズ2種類のパンツを用意、それでも合わない方には股下オーダーも対応しています。(別料金)
パンツの裾は大きく開いた方がすばやい着脱がしやすくなります。また、裾がマチで開く作りでなおかつアジャスターがあると、バタつきも抑えることができ便利です。
足もとはマフラーに触れやすいので、瞬時に溶けないヒートガードも付いていれば、万が一のダメージを軽減できます。
(それでも、瞬間的にしか耐えられません。)


最後に少しだけ宣伝…と、まとめ。
ペアスロープのレインスーツは、基本的にはジャケットと同じサイズで選べばOKです。通販の場合は体格を細かく伺って適切なサイズ選びをお手伝いしますので、安心してご相談下さい。
アウトドア活動でも役立つRE-02と、長時間・長距離走行対応のRE-03を用意しています。
RE-02・03のさらに詳しい説明へ>>


どんなに優れた素材・構造のレインスーツであっても、バイクで走る以上、残念ながらどこからも全く水が浸入しないことはありません。風の巻き込みや、対向車の水はね、ヘルメットを伝って…などなど。高速で走行すれば、歩くレベルとは比較にならない風圧と水圧があらゆる角度から襲います。長い旅では、いずれはどこかしらわずかな浸入を許してしまうでしょう。やはり強大な自然の力の前に人の知恵は及ばないようです。
それだけに、あるとないでは大違いなのがレインスーツ。これだけの知識を身につければ、きっと最適な1着を選べることでしょう。雨が降ってもどんよりせずに、頼れる道具で楽しい旅を。








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