2009年10月7日

 美瑛の丘を出る頃、突然の雨が降ってきた。レインウェアをササッと着て・・・北海道に来てから毎日着ているが、なんと本来の目的でレインウェアを着たのは初めてだ。
 美瑛から30分少々であの有名な旭山動物園に到着、と同時に天候回復の秋晴れ。ここはカミさんと娘の希望ではあったが、私自身も、なぜここが月間日本一の入場者数を誇るのか、なぜそのような人気なのかを知りたかった。


園内は思ったほど広くはない。そしてこの日は幸いにして人が少ない。


「動物が驚くからフラッシュ禁止だよ〜」の表示があちこちあるが、一部のオバちゃんたちは無視だもんなぁ。勝手にフラッシュ点いちゃう?・・・だったら撮るなよな。マナー優先!
 旭山動物園には二輪駐輪場が正門近くにある。こういったことも嬉しいものだが、入園料800円というのも意外だった。有名だからもっと高いと思っていたのだ。ちなみに旭川市民は580円、中学生以下は無料!という太っ腹。いや旭川市の市営だからか。(開園期間に注意:長い休園日あり)
 園内に入ると、想像していたよりずっと人が少ない。しかしその理由はすぐにわかった。台風18号のせいで、本州からの観光客がずいぶんと減っているためだろう。ラッキーッ!(この時点では、この先のアンラッキーにまだ気づいていない)
 ペンギン館、アザラシ館、シロクマ館と入る。やはり今まで行った動物園とはちがっていた。上野動物園(15年ほど前に行ったか?)などは、オリの外から動物の姿を見るだけ、といった感じだが、ここ旭山は、上から下から真横からと、動物を観察できる。また職員の方々の手作り感というのが伝わり、動物との親近感が湧いてくるのだ。






筒状の水槽をアザラシが通るそうだ。アザラシ見るより反対側でそれを待っている人間の姿のほうがコッケイかも。それにしても見ごたえのある演出である。









ペンギン:冬になれば旭山名物、園内ペンギン散歩が人気と聞く。




オオカミの森:昔「オオカミなんて怖くない♪」って歌があったっけな。。。




鹿つのフルフェイス:こういったジョークもある。ショーエイの国内営業のEさん、怒らないでな!












シロクマ:間近で見ると、ほんとでっかいですな。おっかないくらい。。。




こうやってすぐそばのオオカミを見ているカミさんと娘、の姿も観察できるのです。ここは。。。




解説板:こういった手書きの説明板がたくさんある。面白いのでついつい読んでしまう。



「奥様ここでもう一品」:これを動物園で書くというのが、キャッチコピーとともに素晴らしいではありませんか。ちゃんと地元名産?の宣伝してるし。。。
「誰が悪いの?」:すまんなぁ、オオカミ、エゾシカ。あんたらが悪いわけないじゃないかぁ。もっとも極悪は、、、俺たち、人だぁ!




み〜んな職員さんたちの手書き説明板。あったか〜いもてなしである。




オラウータンの空中散歩:真下は通路で人がおおぜいいる。落ちるなよ〜。





チンパンジー:マズそうな葉っぱ食ってるこいつら、意外とデカイんだな。。。


オリ(といっても鉄格子はない)に入ってくるオラウータン。迫力あり!





これだけ近くを人がうようよ通ってるのに、やつらはまったく無視。



サル山:ここもひと工夫あり。その猿たちの行動が面白く、しばし見物。




美しいんだけど 「もっと左に寄ってくれないか? そこじゃ奥のカナ網が写るんで」・・・なかなかいいカメラアングルを撮らせてくれないんだな。






ルス電が、、、。
 動物の種類が特に多いわけではなく、特に広いわけでもないのだが、やはり今までの動物園のありかたとはここはちがうのだ。
 800円の入園料に大満足した帰り際、ふとケイタイを見るとたくさんのルス電があるのに気づく。そういや昨夜からマナーモードにし続けていたっけ。
 履歴には見知らぬ電話番号がある。0144・・・道内だな、ペンションで忘れ物でもしたかな、と動物園出口のベンチに座って留守電を聞くと、
『7日の苫小牧発〜大洗行きフェリーは、台風接近のため欠航となります。払い戻しは・・・』
 な、なんと、今日の夕方のフェリーが欠航! いったいどうすりゃいいんだ? 確かに台風の進路は北海道に向かってはいるけど、まだいま九州だか四国の南じゃねえの。このまま台風の通過を待って2日も3日も道内にいるわけいかないしなあ、、、しょうがない、函館行って青函フェリーに乗って陸走って帰るしかないな。。。


 現在午後3時前。ここ旭川から苫小牧に向かって娘を駅で降ろし、上野行きの寝台特急“北斗星”に乗せてから函館へ。ありゃ〜、450キロもあるじゃないの函館まで。何時間掛かるんだぁ? さらに青森から我が家まで800キロほどあるじゃないの。こんな事情じゃなければぜったい「ヤダッ!」というカミさんだが、観念する。
 東京のペアスロープに電話して函館のビジネスホテルを教えてもらい、まずは電話予約。さ〜て帰ろうかぁ、遠いなあ。。。


旭山動物園の手洗い場。チョロチョロと水を出しておけば、この話と連動したか、、、。


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