[2008年3月19日]


朝起きたら、、、やっぱり雨。
都合の悪い時に、天気予報は当たるものだ。
でもそのお陰で、高松空港に向かう直前までうどん巡りを楽しめるのだから、まんざら不満ではないが。
讃岐うどん・・・高松周辺の地域に900店ほどあるという。それは東京都のマクドナルドの店舗数よりはるかに多いのだ。でも今日は3軒に絞り込むかなあ、残念だけど。

なお、このページより先の撮影は、まともな一眼カメラ(キヤノンEOS Mark U)から、ショボいコンパクトカメラに交代。雨の中じゃあ一眼で撮る気なし。少々画質の悪さはお許しを。

うどん・・・その2回戦 “谷川米穀店(たにがわべいこくてん)”

 ホテルで朝食を食って、、、よくよく考えてみると、昨夜、尾原くんに讃岐うどん巡りの案内をさせようなんて言ってたが、肝心のその本人には連絡をしていなかった。あわてて電話して、以前食ったことのある谷川米穀店で待ち合わせ、と伝える。なんとも彼にとっては迷惑な話である。
 さてその谷川米穀店。その名のとおり、本業は米屋であり、うどん屋は片手間的に始めたようにみえるが、あの値段でその旨さはハンパなもんじゃない! ほかのうどん屋と比べて高松市内からかなり遠く離れてはいるが、土曜日など、数十メートルの行列待ちとなる有名店なのだ。今日は雨降る平日なので15人待ち程度とありがたい。
「嬉しいなぁ、ここのうどん、食いたかったんだよぉ〜」 言葉なくとも表情でわかる松下。

午前11時から2時間だけの営業。そして日曜日は休みと、商売っ気なし。 狭い店内には、おおぜいの客、客、客。オバちゃんたちがす早く対応。 ソバもあるが、はやりうどんがメイン。あれっ?以前は小100円だったが。

「いつのまにか20円も値上がりしとるわ!」ブツくさ言いながら食ってるのは尾原。120円になっても、だ〜れも文句言ってる客はいないのだが。

「うっめぇ〜!」 それしか言わない松下。ほかに具体的なコメントはないのかねえ。

 ではその味を説明しよう。はっきり言って旨い!です。(これじゃ、松下と変わらんねえ)。
 “うどん先生”尾原も「ここは別格の旨さやろ」と言うように、旨いのである。(みんな松下と同じじゃねえか)
 食ったのは全員同じ“釜あげ”の小。器にオバちゃんがバサッとうどんひと玉入れただけのシンプルなもの。それにネギをドバッとのせて、ゆずコショウみたいな薬味をちょいと入れ、ここオリジナル?な醤油をかけて、ツルッと食う・・・旨い!
 申し訳ない、、、やはり具体的な味のコメントのボキャブラリーは出てこない。少なくとも、120円!と、缶コーヒーと同じ値段でこの味は嬉しくなる。そんな感覚だ。ウソだと思ったら行って食ってみなさいって。ほんと〜なんだから。。。


 もう一杯食いたかった。ソバもどんなもんだろうと気になってしょうがなかった。しかし我らには次のうどんが待っている。名残惜しいが谷川米穀店を離れることにしよう。


うどん・・・その3回戦 “山越(やまごえ)”

 谷川米穀店を高松方面に向かって30分少々、次は“山越”のうどんだ。
 ここは讃岐うどんとしては超メジャーな店。うどん通なら「な〜んだ、有名店ばかり行きやがって」となるだろう。尾原くんとだけなら、マイナーだけど旨いうどん屋を巡るのだが、今日は松下君へのサービスとしておこう。
 それにしてもなんと駐車場がバカデカイのだろうか。以前来たときはもっとこじんまりとしていたのだが、これも讃岐うどんブームのお陰だったのだろう。(過去形を使ったが、いまだ現在進行形でもある)

やはり雨の平日のせいか、列は6〜7メートル待ち程度。土曜日は50メートルにもなるそうだ。 ここは“釜たま”(釜あげうどんに生卵)がウリの店。それにちくわの天ぷらをトッピング。〆て250円。 「うめぇ〜」、このシンプルなコメントはもちろん松下。


 山越の“釜たま”を解説しよう。
 「たまごの味で、うどん本来の風味がかき消されてしもうて、、、」と尾原くんが言う。そのとおり。たまご無しの釜あげうどんを食えば、うどんがどんなものかを味わえるが、ここの特徴は“釜たま”なので、それを食わずにいられなかったわけである。
 で、その味は、、、超メジャーな有名店といえども、旨いものは旨いのだ。

 
出口はこちら、の一方通行。


うどん・・・その4回戦 “たむら”

 今日の3軒目もあるていど有名店の“たむら”。山越と比べてかなりひっそりとしている。しかも知ってなければ通り過ぎてしまうほど控えめな看板。
 ここも私は以前に食っている。もう6年も前になるのですっかり味を忘れてしまったが、コシが強いうどんだということだけはなぜか覚えているのだ。
 4人で店に入ると数名の客。そして我らの順番の直前で用意してあった麺が品切れに。
 うどん屋のダンナは「15分掛かるけど、待ってくれるかいな?」に尾原くんは「もちろん」。
 尾原くんが我らにささやいた。「これはラッキーや。麺の打ちたて、ゆでたてが食べられまっせ!」
“たむら”どっから入るのか、、、。


麺を打ってる旦那。 ゆでる旦那。 釜からあがった麺を渡され、湯を通しダシを入れるのは客の仕事。

見てください。このコシの強そうなうどんを。


 解説しよう。尾原くんが言うように、打ちたて、ゆでたてはラッキーであった。その直後のうどんなど、そう味わえるものではない。
 して、その感想は、、、旨いっ!(そればっかしで申し訳ない)

シンプルな“入口”。ここから入るんだろうなあ、って案内はこれだけである。


讃岐うどん・・・4回戦の結論!

 昨日の“松茸うどん”3980円は、反則ワザとも思える超贅沢うどんなので味比べは除外しよう。というより、松茸の風味が強くて、うどん本来の味などよく分からなかったのが現実だから。

 さて今日の3軒だが、どれもレベルはそうとう高い。しかしもうこれは記載の文章でお分かりのとおり、全員一致で“谷川米穀店”である。腹が減りだした頃に、いちばん初めに食べたから、と思う読者もいることだろう。しかし前回尾原くんと食った時は、今回と逆の3軒目で、それでも旨いと思った。最初なら、なおのことである。

 それにしても俺たち3人野郎どもにとって、2時間でうどん3杯など軽いもんだが、ダイエットしてると言いながら、カミさんも同じ量をいとも簡単に食っていた。日常ではぜったいありえないのだが、やっぱり旨いんだからしょうがない、ってものか。
 3軒3杯で一人合計4百数十円! 500円玉ひとつで至福のしあわせがある。・・・恐るべし、讃岐うどん!
 なお、うどん先生尾原くんは、朝から夕方までに讃岐うどん9店舗11玉を巡ったという。こんど来るときは、メジャー店に隠れた極上のうどん屋を案内してもらおう。

 
何度四国に来ても食いたい“谷川米穀店”。


 さてさて、そろそろ東京に帰る飛行機の時間だ。もう一杯とゆきたいところだが高松空港に向かわなくてはならない。“雨降り男”の異名ある尾原くんとは“たむら”で別れる。おいっ、うどんばっか食ってないで、もっともっといいグローブ作りしろよっ!



※ 土日祭日、及びゴールデンウイーク等の各店舗営業日は、うどん巡りを避けたほうが無難です。たとえば“山越”、クルマの場合、駐車場待ち、うどん待ち行列で合計1時間以上は覚悟を。

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