最終頁 2007年5月22日

 信州佐久は当HPで毎年発信し、いまさらお伝えすることも少ないが、おさらい程度にご案内してみよう。
 この地は全国でも晴天率がトップクラス。その為、ツーリングはもちろんのこと、天体観測にも最適で、ここには臼田宇宙空間観測所なるものがあり、日本一デカい直径64mの反射鏡パラボラアンテナを備える。また、海が無いことは猿でも分かるが、海から一番遠い地点もこの地にある。そしてまた、日本で2つしかない五稜郭(星型の城址:知名度は圧倒的に函館の五稜郭)もある。と、まあ、マイナーだがお国自慢もあり。

あさま工房敷地から八ヶ岳連邦を望む
 遊んでばかりいたので、大事な仕事、銀行に用事があるのを忘れるところだった。さっさと済ませようとそのクールな建物に入ると支店長と係長に呼ばれる。お二人共に初対面だが、なぜかニコニコしていらっしゃる。
「バイク好きなんですよぉ、係長はGPZで私はCBの1000、ちょっと古いんですがねっ」
 銀行員といえばスーパーカブが定番だが、支店長と融資係長の二人がバイク好きというのは珍しい。
「御社のカタログを取り寄せて、ほしいなぁ〜なんて、いつも眺めてるんですがね、なんせフトコロが寂しくて・・・」
 な〜にを言ってやがる。カネならここにいくらでもあるじゃねえか、と心の中でつっこむも親近感あり。

 銀行からバイクで5分ほど走って弊社あさま工房に立ち寄る。今、2007年秋の試作品を作っているところだ。せっかくだから、その第1サンプルをくすねて愛車に付ける。
R100Rの納車以来、12年使った赤い牛革キーホルダー、、、ご苦労さん。 “馬革と英国ハリスツイード”のお洒落なキーホルダーに交代。小さな贅沢に大満足。

 今朝は霜(しも)注意報が発令されていた。早朝は3度だったらしいが寝てたので実感わかず、東京なら真冬日ってとこだ。
 そろそろ東京に戻ろう。昨日につづいて今日も快晴、気温はグングン上がり、20度。その中をニケツで南に進路をとる。最短距離ではなく、中央高速経由としよう。
 佐久の臼田あたりの標高は約700m。甲州武田信玄の佐久攻めの道を逆走し、標高1300m超の野辺山高原を目指す。途中の千曲川岸辺の新緑も見事に美しい。
 臼田から40分少々で野辺山に着く。昨年の夏、カミさんと高校生だった次女と訪れた時はお盆で、人がうじゃうじゃといたが、やはり5月の平日、駅前も閑散としている。

山梨県小淵沢方面からのJR小海線

 国道141号から離れて野辺山駅を過ぎた踏み切りで小海線の2両のディーゼル列車が通り過ぎる。1時間に1本あるかないかなのに、なぜか今日はよく出会う。
 さてこの小海線、2007年の夏から、営業列車としては世界初のハイブリッド列車が走る。その名は“キハE200系”。きっとみなさん知りたいだろうから、ちょっとご案内しよう。
 
 従来の非電化列車はディーゼルエンジンで駆動している(または蒸気機関車)。E200系はエンジンこそ備えているが発電用、そのエネルギーを電気に換えてモーターで走る。いわゆる電車に近い列車である。・・・で、筆者にとって魅力的かといえばそうでもない。省エネも静かなのも否定するつもりはないが、ディーゼル列車が加速する時の、あの音(騒音?)が好きなのである。だからバイクだって“音”がしないのは好まない。時代の流れに逆向してるのは分かっちゃいるが。 

 野辺山駅から500mほど南のJR踏み切り脇に“志奈野”という食事処がある。カミさんの弟夫婦が、変わったラーメンだから寄ってみたら、と言うので昼食をとることにした。
 石焼 燻(くん)タンラーメンが大量の湯気とともにグツグツと音をたてながら出てきた。石焼ビビンバは食うが、ラーメンでは初めてだ。味は味噌+キムチ風、メインのタンは3〜4キレしかないが美味。インパクトあるラーメンで、少々値が張るが満足感はある。
ほかにもメニューはたくさんある。角煮ラーメンあたりも目移りしたが、今回は“石焼”。信州和牛ステーキセットとやらは次回に食ってやろう。 刺身定食・・・一般的にはアジやマグロを連想するだろう、が、海無し信州をあなどってはいけない。この辺の刺身とは、馬刺し牛刺し、、、なのである。

 信州は海から遠いので海鮮料理に期待するのは邪道だけれど、その代わり、山菜やキノコなどの山の幸、アユやイワナの川の幸、そして信州牛や馬刺しなど美味いものは豊富にある。そうそう、ここ野辺山のとりたてキャベツやレタス、食ったことあるかな? バリッ、シャキッ、で国宝級に美味い! ウソじゃない、ほんとだから、、、。

 カミさんを後ろに乗せ、野辺山をあとにする。標高1300mから、清里を過ぎ、中央高速の須玉インターまでずっと下り。なおかつ武田信玄おひざ元、標高300mの甲府盆地までもほとんど下りっぱなし。アンダーパワーのR100Rも軽快だ。
 夏にはまた来よう。連日気温30℃を超えた、湿度ベタベタの東京の夏になんかぁ、つき合っちゃあいられない。 ・・・では。
野辺山の国立天文台


おしまいもレール。巨大なアンテナ野郎の移動の為なのだ。


[最後に営業です] 軽快な馬屋島ショートグローブ、2007年5月末日現在、税込み¥12,000 限定発売中!
遊んでばかりいないで、たまには製品のご案内しないとイカンですねえ、いちおう会社なんですから、、、。

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