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 朝、窓のカーテンを開けると、まぶしいくらいの青空、そして雪化粧の北アルプス連峰が望める。これでせっかく作った、アイボリーの革ジャンも映えるというものだ。
 宿を出て長野オリンピックのアルペン競技を行なった八方尾根に向かう。本来八方尾根へは、約2000mの長いゴンドラとリフトを乗り継ぎ、尾根を散策するのが定番コースだが、やはり我々は黒菱林道(舗装路)で標高1800mほどの終点まで走ることとする。
 林道の入口から1〜2kmはペンションが道の左右に建ち並ぶ。スキーシーズンならさぞかし大賑わいなのだろうが、まだ10月末の平日とあって、閑散としている。そして徐々に標高を上げてゆくと、すでに東側の山々の頂と目線が水平になり、眼下に姫川と国道を見下ろす。
 途中途中、景色に見とれて小休止しながら坂を上ってゆくと、目の前にド〜ンと現れる、北アルプスの、それはそれは雄大な姿が。
 その雄姿、私が言葉に表すには、少々ボキャブラリー不足。なので、ここは写真でお見せしよう。 
白馬 八方温泉「五龍館」の部屋の窓から眺める北アルプス。



黒菱林道中腹。




白馬連峰・トライアンフ・白い革ジャン





はるか遠くに噴煙を上げる浅間山





狭いが展望の素晴らしい黒菱林道



 言葉でも、そしてプロでもない私の写真から、その吸い込まれそうな白馬の山々を表現しきれない。実際に目で見る姿とは迫力が違うわけで、もし機会があるならば、ここを訪ねてみることをお薦めする。

 道は黒菱で行き止まり。そこからは駐車場にバイクを止め、リフトを乗り継いでまだ先まで上ることはできるが、あいにく平日とあってか運行休止(土日は運行かも)、しかたなく引き返すことになる。
 この林道、ワインディングロードとしては飛ばして楽しいものではなく、むしろその下りは恐怖感さえ覚える(その恐怖感が楽しいとも言えるが)。狭く、急カーブに急坂、そして無いのである。ガードレールが。
 その理由は、おそらくスキーシーズンに林道もゲレンデとなるためであろうが、とにかく曲がり切れずに突っ込んだら、バイクもろ共、どこまでも転げ落ちるであろう。それでもしかし、たった数キロの林道が、これほど素晴らしいとは思ってもみなかったのである。
前を行くカミさんの走りもおっかないが、カメラのファインダーを覗きながら曲がる私は恐怖のひと言。
なお’04年11月から、携帯電話中の運転は違反となったが、写真を撮りながらは違反と記されていないので、この行為はまだやめそうにない。

中腹まで下ると、紅葉もちらほら拝める。



 白馬の山々も素晴らしいが、
この白い革ジャン、いや、正確にはアイボリークリームのDML-81改良型革ジャン、どうです、北アルプスをバックに格好いいでしょう?

 これを作ったきっかけは、アウトライダー(奇数月11日発売のツーリング誌)の菅生編集長と筆者とが、あ〜でもない、こ〜でもないと、思案した合作。彼はシャイだから(オッサンだから)渋いブラウンを選択、カミさんはオンナだからアイボリークリーム(理由になってないかも)。オリジナルのDML-81との主な変更点は、背中のアクションプリーツの追加と2段式ウエストベルト、その他少々。
 ちょっと新しい機能を付け加えたので、しばらく着て問題が無ければ、2005年の秋にDML-82として世に送り出そうと思う。
 それにしても、なんとスタイリッシュな革ジャンなのだろうか。私もほしくなった・・・。



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