2014年8月5日

 ほとんどの果物にいえることだが、特に桃っつうのは、太陽に照らされて木で熟したやつがほんとうの美味だ。しかし一般庶民は流通過程で熟したものを食っているから、その美味を知らない。そういう私もここに来るまでは知らなかったが、、、。



桃色ではない桃の色。


 桃の収穫時期、武田家ではまことに遅い朝食が始まっている。それでも私にとって7時は早朝であり、ぼんやりしながら(たぶん昨夜の酒のせいだ)かる〜く盛ったメシを食う。
 しかし隣りの古山はまったくちがう。かるく盛ってはいないメシをもりもりとたいらげて、「なんかご飯が旨いんですぅ」、と、おかわり。「これは昨年のウチの米だに」という家の主だが、私にも味は分かる、なんかちがうのだ。

 さて桃畑に向かう。本来なら今の収穫時期、早朝5時にはすでに畑におり、昼までには出荷しなくてはならない。午前中で約1000個の桃を、夫婦二人で。千個ですぞ千個! 機械でとるのではなく、手作業ですぞ!。かな〜りの重労働ですな。がしかし我らがジャマして今日の収穫は半分以下であろう。スマン。


これほど真っ赤な桃は、小売店ではまあ売ってないでしょう。


 2日前に訪れた時に多少はとって食ったが、まだまだたくさんの桃がある。真っ赤に熟した旨そうなやつが。なんたって1本の木から、およそ200個の桃がなるのだ。
 しかし木ですでに熟した桃は出荷できないという。「東京から来る、っていうもんだから収穫せずにしといたんだ。食うなり持って帰るなりしてってな」と言いながら畑の主は、我ら用の熟した旨そうなのを選んで桃をとり続ける。


1個1個を丁寧にとる武田家の主。


高所の桃はキャタツにのって。

収穫した桃は軽トラで待つ主の奥さんが選別。
これは出荷用。俺の桃はもっとランクアップ。 もの欲しそうに覗く古山。

 4箇所ある桃畑のうち、ここで取れる桃の品種は「大久保」と「あかつき」。大久保は昔ながらの品種で、昔ながらの味だ。もっと気の利いたコメントを、と思われるだろうが、それしか出ないのだから仕方がない。
 対して「あかつき」は糖度も旨みもしっかりしているから、こちらの方がかなり格上で、特に大玉となれば、小売店販売価格は1個800円にはなるという。そんな高額な桃は私の近所のスーパーや果物屋では売ってない。それは百貨店などで贈答用として扱われるそうだ。
 そんな高級桃、その中でもさらにランクの高い桃を、しかも木で熟した最高峰の桃を食って、なおかつ持ち帰ろう、ってんだから贅沢な話だ。
 軽トラでは奥さんが桃を選別。ときおりポイッと桃をゴミ箱に捨てる。すかさず古山が「もったえない、じゅうぶん食えるじゃないですか」。しかしキズがついた桃は出荷してもおカネにならないのである。


ランク分けする奥さん。我らも手伝ってあげたいが、ま、無理だろう。



 発泡スチロールに入れたのが私の桃である。これらはこの畑ナンバーワンの木、その中でも木で熟したスペシャルだ。どうよこの真っ赤な桃、ほんと〜に旨いでござるよ。(るろうに剣心風)


 後日ファックスで送ってもらったこの日のJA(農協)からの出荷検査表、私の桃とは違って、まだ熟してない出荷桃ですら、ごらんのような平均14.4という糖度なのだ。それらが店頭に出まわる頃には、さらに上がるのだろう。しかし私の桃は、最初っから糖度15以上なのだよ〜ん。
 なお、この表の下に記入された通信欄には「渦熟果混入につき収穫遅れに注意ください」とある。これは我らの責任で、畑の主が我らに見せて食わせようと、収穫を遅らせたからなのだ。なんだか申し訳ない。


さて、桃とともに帰るとしようか。・・・カメラのモードをセットして古山がシャッターを押す。これ、ストロボを2発入れてるが、なんたって桃畑の夫婦がストロボ係りなので、、、どこに光を向けてるのやら。(俺のGSFにも光を!)


喰いしん坊古山は2段重ね。


あばよっ、小僧。


中央高速道の松川インター周辺には、さまざまな農園直売店がある。7月下旬〜8月上旬は桃、そして梨、秋にはリンゴだろう。
 今日は硬い桃はなかったけれど、私は「あかつきスペシャル」を、そして古山は「あかつきスペシャル」だけでなく、ブドウももらってバイクのシートに2段重ね。あとで聞いたのだが、そのブドウは「ブラックピート」という、あの巨峰より高価な品種だ。私も2段重ねにしとけばよかった。

 こうして豊丘村をあとにして東京へと走る。途中、桃農園の直売店を横目に見て。

 中央高速道、後ろに大事な桃を積んでいるので、できるだけ揺らさないように制限速度で走るが(ウソくさい)、甲府盆地を通過中には暑くて暑くて、扇風機の風速スイッチを上げるがごとく、スロットルも熱くひねるようになる。古山も「慣らし運転が終わりに近づいたので8千回転までOK!」というので。
 VFRで8千回転といったら、トップギアでスピードリミッターが効きだす回転数じゃあないのか?、いいのかなあ、なんて思いながらも古山号を軽〜く引き離す俺。(※トップギアで8千まで回したとは言ってない。3速あたりかも・・・これもウソくさいが)

 暑〜い都内を走って自宅に到着。さっそく発泡スチロール箱を丁寧にバイクから外し、フタを開けてみると、あぁ〜〜〜あ、半分がキズだらけ。ほ〜ら、ゆっくり走ればよかったのに。しかしすぐに食ったそれは、やはり劇的な旨さである。恐るべし・・・「武田落ち武者あかつきスペシャル」。

















※以下の企画の募集は終了しました。


「ああ旨かったぁ!」で終わるほど私の旅サイトは単細胞ではない。そう、ここだけの話の最終話スペシャルでは、それがどれほど旨いのかを、皆さまにも味わってもらう企画を考えたのである。
それはご案内した桃畑の中で、日当たりの良い、いちばん南側の、最高に旨い、

 
贈答用“あかつき”の桃の木を1本まるごとキープ !

したのだ。それも桃の実を剪定(せんてい)してもらい、極上の大玉ばかりを作ってもらう、って寸法だ。とはいえ2015年の夏の収穫だが。

中央の木がこの桃畑のナンバーワン。 ペアスロープ御用達の木。

しかし無料で、というのは作り手に申し訳ない。
小売り価格で1個平均800円はする普段お目にかかれない高級桃を、8個ほど入れて1箱3,500円(税込・箱込)、でいかがだろうか。どうせなら現地桃畑に皆さんといっしょに行って、熟した桃食い放題+上記1箱をみやげで同額というのも悪くない。(フツウの桃ならこの半額だけど、それならわざわざ南信まで来ることはないでしょう)
あの飯田市内の温泉ビジネスホテル「ゆ〜みん」で宿泊したら、前の晩には皆さまと宴会もできる。

「ほんとうに、おいしいにぃ」・・・武田夫婦もマジで申しております。

ということで「2015年桃ツアー」に参加してみたい、という方は、とりあえず仮申し込みをどうぞ。先が長いので「仮」ですぞ「仮」、キャンセルOK。(でもほんとうに参加したい人のお申し込みを願いたい)
ご案内役:ペアスロープ三橋 & ペアスロープOB古山(予定)、そして武田一家。

[参加定員] 人数は武田家と思案中
        (キープの木の桃150〜200個で換算。まだ9千個ほどあるが。)
[参加交通手段] 中型以上のバイクのみ(自動車専用道を走るかも)。
           (車は農道に駐車できず不可)
[参加費用] 食い放題+一箱で3,500円(税込・箱代込:当日武田家に支払い)
        (食い放題のみは税込1,000円・・・上記のほうがぜったい得)
        (品種別食べ比べも思案中)
[集合場所] 2015年8月1日(土)夕方:飯田市内の宿「ゆ〜みん」・・・予定
 ※宿泊代金+宴会飲食費+朝食の合計で、12,000円予定。
 ※桃畑へは山の中を経由で2015年8月2日(日)昼頃に。・・・現地解散。

[参加申し込み方法] とりあえず「仮」ですが、メール限定で。
※件名には必ず  2015桃ツアー  と入れてください。
※氏名・住所・参加人数・「食べ放題 」or 「食って+1箱」の選択をお忘れなく。

  ※定員オーバーの場合、、、まだそこまで考えてません。
  ※締め切り、、、これもまだ考えてません。
  ※申し込みの返信は、とりあえず1ヶ月以内に致します。
    (パソコンから受け取れるメールアドレスで願います)


※この桃ツアー、天候不良等により収穫できない場合は中止します。
※桃発送、という方法もありますが、まだ思案中です。


“2015 桃ツアー”
 一般的に農家は高額品の“桃狩り”というのをほとんどやってない。なぜなら、観光客はあちこちの桃をさわるでしょう。それで痛んでしまって結局は廃棄処理。なのでミカンやリンゴやブドウと違って桃狩りはやりたがらないのです。(高級な桃でなければやっている)
 しかし“2015 桃ツアー”の場合は、木を丸ごと1本キープするものだから、大きな問題はないでしょう(少し武田家に迷惑を掛けるだけ)。
 とはいえ2015年の夏も、今回と同じように収穫できるかは未定。長雨だったり台風の通過で、どんな被害がでるか分からないのだから“2015 桃ツアー”は直前で中止の場合もあるのです。

 なお、あの贈答用の高級な桃を“食い放題+1箱(8個)”で税込3,500円というのは、武田家の主が私の顔を立てて了承したわけで、常識外というのをお忘れなく。というのは、その金額で発送依頼されても不可能だから。(※金額を問わず個人発送は受け付けてないのです)

「木で熟した桃をその場で食う幸福の二輪旅」
     ・・・では2015年夏、よろしかったらごいっしょに。





[旅の参考サイト]
豊丘村 http://www.vill.nagano-toyooka.lg.jp/index.html
飯田市 http://www.city.iida.lg.jp/
大鹿村 http://www.vill.ooshika.nagano.jp/
南信州ナビ(観光情報) http://www.ii-s.org/index.html
肉のスズキヤ http://www.jingisu.com/shop/
殿岡温泉 湯〜眠(ゆーみん) http://www.yu-min.com/index.html



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