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武田家が4つ持つ桃畑のうちのひとつに到着。見渡せば、桃の実は少ない。
「あんなぁ、先週に暑い日が続いてな、昨日までにほとんど出荷しちまったにぃ。だけど東京から来るってもんで、木を2本だけ取らずに残しといたんよ。1本は昔ながらの桃、もう1本は贈答用の高級品だにぃ」。確かに畑の入り口の1本と、いちばん南側の1本だけはたっぷりとある。ありがたいことだ。
よ〜く桃を見ると、東京で売ってるのとは色が違う。桃はピンク色とベージュのツートンカラーというのが頭にあるが、ここのはリンゴみたいに真っ赤なのだ。品種の違いもあるだろうが、それよりも木で熟しているとそうなるという。「流通途中で熟すのより、この方が旨いんだにぃ。ほら、取って水洗いしてハラいっぱい食ってみっ」。
横で聞いている古山、すでにヨダレが出ている。 |