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演歌“港町ブルース”熱唱中の柏秀樹氏(左)と、それを無理やり弾くギターは夫婦坂の三橋氏。
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ペアスロープ(夫婦坂)店舗
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| 2010年春夏カタログ撮影:京都伏見の寺田屋と松下ヨシナリ。 |
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東京は前日の予報通りに朝から雨が降っていた。それでも、少しずつ明るくなる空は、これから始まる奈良紀行リターンズの幸運を示しているかのようだった。でも、雨は降り続いている。レインスーツは雨のためにあるのに、それを濡らしたくないというセコイ自分が嫌になるが、すぐに雨はやむのだぁ!! と念じつつ、小雨のなかを馬革ジャンを濡らして夫婦坂に向かう。
微妙に嫌な感じの濡れ具合で到着した夫婦坂の朝は、空模様にも似たどんより具合である。聞けば、前夜に二輪ジャーナリストの柏秀樹さんを迎えた夫婦坂トークライブがあったらしい。柏さんはひじょうに、サービス精神が旺盛な方なので、話の8割をオヤジギャグに費やしてしまうこともあるのだ。それで、朝からこんなにどんよりしているのだね。それじゃ、と「トークというより、闘苦だね。柏さんは遠くで見ているのが良いんだよ」などと、迎え酒ならぬ迎えギャグを投下して、どんよりに拍車を掛けてみる。
お疲れのところ早めに出勤してくださったペアスロープの池田君が困っている。そもそも、今回の奈良紀行はこの池田君をそそのかしたことに始まる。それは2010年の春夏カタログだった。パラリとページをめくると京都の寺田屋の前で松下ヨシナリ氏がポーズをとっている。「寺田屋だから、松下君でもオッケーだが、次回は新撰組がどどっと御用改めをした池田屋に行くべきだし、やっぱり池田屋の前には池田君がいるべきだよ。次回、池田屋に行くことがあったら、私から三橋さんに池田君を強く推薦するよ。ところで、おじさんは奈良にもう一度行きたいのだが、そんな情報があったらウィキリークスに流さずに、おじさんに教えてくれたまえ」というような会話をしたような、しないような。んで、奈良に行きます情報をまんまと入手したのである。ただし「池田屋はもうないじゃないですか……」と池田君に涙ぐまれてしまったことは忘れてしまおう。
さて、奈良情報を入手した私は「おねげぇでございます。奈良にやり残したことがあるんでやんす」と三橋さんに土下座をかまして、めでたく奈良行きのキップを手に入れたのであった。おっと、キップはキップでも着心地最高のキップ牛革じゃないよ……。
おぉ、こんなこと言っていたらますますどんよりしてしまった。何しろ、私以外のそこにいるメンバーは、トークな夜を近くで過ごしていたのであった。 |