2008年7月6日


 7月に入ってすぐのこと、松下から電話が鳴る。テンションの高い話しぶりは毎度のことである。
 「次の日曜日、お台場に来てよぉ!三宅島復興バイクイベントの総合司会をやるからさぁ、ねっ!」
 松ちゃんの話は大げさなこともたまにきず。ウキウキ気分でうっかり誘いに乗ると、なんだよ、つまんねえじゃねえかよぉ〜、、、てな場合がある。だから今回はイベント内容を聞いてから判断する。
 「あ〜で、こ〜で、、、」 ん? なにやらずいぶんと楽しそうじゃないかぁ、え? その内容で入場無料? なぜ? どうしてそうなの? で、数日後の7月6日、カミさんとニケツでお台場へと向かう。

 ・・・そうなのだ。あの電話がきっかけで、ついには伊豆七島の三宅島に行くことになったのだ。まあ、いきなり三宅島上陸では話しがつながらない。このお台場のイベントをご覧になって、「ああ、なるほど」と思っていただければ幸いである。




 現地三宅島での“チャレンジ三宅島”復興イベントは2007年11月に開催させた。そして今年2008年の10月にも行われることになっており、このお台場は、そのプレイベントと聞いている。2000年に噴火した三宅島は、まだまだ復興途中の島なのだ。
 主催は「三宅島スポーツ振興会/三宅村」が行っている。そして、このイベントを支援しているのは「東京都」、大会名誉会長は「石原慎太郎都知事」である。なんと頼もしいバックアップなのだろうか。だからこんなデッカイ敷地で、数々のバイクのショーを無料で楽しむことができるのであろう。

 このお台場に来てふと思う。過去は言うに及ばず、近年、現在に至るまで、バイクってのはなにかとヤッカイモノ扱いされてきた。ウルサイだの、アブナイだの、不良だのって。まあ心当たりがたくさんあるので、それは仕方がない。でもそんな俺たちバイク乗りに、三宅島が、東京都が「復興のために、いっしょになってイベントを盛り上げましょう」な〜んて言ってくれるのだから、嬉しいじゃありませんか。お役人さんに頼りにされたことなんて今までなかったものねえ。


副都知事のご挨拶。それを神妙な顔つきで聞く松下。


 そういえば3日前の晩にも松下から電話があった。このイベントのメディア告知が少ないので、お客さんがおおぜい来てくれるのか心配だと言う。確かに筆者も1週間前に松下から聞いたのが初めてだし、いったいどれだけのバイク乗りがこのイベントを知っているのか、まったく分からない状況だ。
 でもまあそんな心配もあるだろうって、7月1日、速攻で弊社サイトに“チャレンジ三宅島 in お台場”の告知を送信したわけで、それをご覧になってお台場に向かった人も多かろう。

 さてイベント会場。午前10時開場すぐの時点でも、まずまずの来場者。多くもなく少なくもなく、ほどよい感じである。
 まずは30社ほどの出店ブースをのぞき回る。ハーレーやBMW、トライアンフ等の外車二輪メーカー(国内4メーカーは不参加非協力・・・まあいろいろと事情ってもんがあるらしい)や、大手二輪ウェアメーカー。それらに混じって首都高速道路(株)なんてのもあれば、「お口の恋人」ロッテ・・・これはありがたいことにアイスクリーム(でっかい歯磨きチューブみたいなやつ)を無料で配っている。(カミさんは2回もゲット)

二輪誌“モトナビ”はカフェを設営。ステージでもトークショーやってた河西編集長。で、ほかの二輪誌は・・・いろいろと事情ってもんがあるらしい。

 そして極めつめは「警視庁」ブース。いつもミニパトで見る、あの冷酷な?表情はなく、スマイル、スマイル、そしてスマイル、の婦人警官さま。いらっしゃいませぇ〜とまでは言わなかったが、そんな雰囲気ありあり。
 やがてド派手な女性白バイクチーム『クイーンスターズ』がデモンストレーション走行で仮設コースに向かった。よくよく考えたら、白バイもバイク乗りだったのだ。
 さて不思議なことにイベントはほとんど婦人警官。・・・それは明日(7月7日)、北海道洞爺湖サミットが開催されるためで、男警官はそれどころじゃないって状況なのだろう、かな? なにはともあれご苦労さまです。









“セカハン”というギターデュオが「エイブル〜♪」(コマーシャルソング)って歌っていた。


フリースタイルモトクロス:どうなってるんでしょかねえ、見てるほうがヒヤヒヤ。


 出店ブースを覗いたり、いろんなバイクのショーを見たりと、あっちこっちをうろついていると、なにやら挑戦的なニオイがしてきた。酒のツマミにはたまらないクサヤである。(クサヤ:そのニオイ、臭い!と思う人が大半だろうか) その香りの方向に歩くと、ひときわ大きなテント、それは三宅島の出店ブースだった。


商工会女性部(オバちゃんです)の三宅島食材を使った手料理。


カミさんと二人で1個500円のサザエを食うが、ビール飲みてぇ〜!(せっかくニケツで来たのに)。でも会場はアルコール飲料の販売禁止!


クサヤの臭いに混じって香ってきたのは、このサザエのつぼ焼。とにかくデカイ!。


ビールはないけど、もっとアルコール度数の高い焼酎は売っていた(三宅島特産のお土産として)。でもこの日の暑さは、冷た〜いビールが飲みてぇ〜!



 今日は太陽が出たり入ったりの天候であるが、とにかく蒸し暑い。そんな中、一生懸命天ぷらを揚げたりサザエやトコブシを焼いたりしている三宅島の人たち・・・ほんとうはあまりにも暑かったので、筆者だけでなくおおぜいの来場者もつぼ焼に食指が動かなかったのだが、そんな青年団を前にしたら、ついサザエのつぼ焼を買ってしまったというのが正直なところ。
 しかし、暑いさ中でも食ってみたらなかなかイケるわけで、次はトコブシだなっ、と思いながら頂いている。その時、「三宅島のでっかいサザエのつぼ焼、トコブシ、オイシイよぉ〜」なんて松下がマイクでアピールするもんだから、あっという間に焼き物ブースは大行列。ついにトコブシにはありつけなかったわけだ。松下ぁ〜 よけいなことを言いやがったな! と思いつつも、焼き物コーナー大盛況でなにより。



 ステージでは松下の司会進行で、青年団による三宅島の郷土芸能が披露されている。太鼓をたたき、踊る額には汗がボタボタと落ちている。そう、このイベントの主役は彼らなのだ。三宅島なのだ。

 三宅島は、いまだ復興途中で苦しんでいると聞く。そしてその復興をお手伝いしている二輪業界・・・これも残念ながらやや右肩下がりで、立場はちがうが苦しんでいる。そんな両者、そして東京都が手を組んで頭を使って考えたら、なにかできるにちがいない。きっと将来、なにか楽しいことが・・・そんな思いでお台場をあとにした。。。



“火山と生きる DNA”・・・粋だねえ。


 おっと、ここまで書いておきながら、ペアスロープは協賛も出店もしてないじゃないか! って? 
 まあそう思う方もおられるでしょうが、こんなちっぽけなメーカーに主催者側から声はかかりません。そして声がかかったところで、弊社には出店用のテントもなければ、機材・製品を運ぶ車もございません。(バイクはたくさんあるんだけれどね) そのかわり、こんなサイトを作って、多くのバイク乗りにイベントを、三宅島を、陰ながら応援しようと思ったわけです。表に出るのが好きじゃないってホンネもありますがね。



 このお台場のイベントから数日後、とある居酒屋で松下と酒を飲んでいた。その話題はやはり“三宅島”。
 「海、きれいなんだろうなあ」「あんなでっかいサザエがたくさんいるのかねえ」「サカナ、旨いんだろなあ」「温泉もあるってか」「松ちゃん、去年行ってるから知り合いたくさんいるんだろ」・・・話しは盛り上がり、ほろ酔い加減も手伝って、ついには「三宅島に行こう!」と気勢を上げていた。


 そして10日後の晩、松下と我が家族、なぜか坂上カメラマンを道づれにした5名は東京浜松町の竹芝桟橋で客船を待っていた。イベントではない、日常の“三宅島”に向かおうと。


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