2014年9月10日 担当 屋島工房 尾原

2014年の秋モデルから、防寒素材サンステートを採用したモデルに改良を加えました。見た目これまでのモデルと大きく変わりませんが、使用する素材、パターンから見つめなおしたフルモデルチェンジとなります。特筆すべきは、操作性の向上。定評の保温性能に加えてさらに魅力が増しました。



 今回の改良で、デザイン上変わったのが、手の甲部分のステッチ。これまでの4本から3本に変わり、ステッチの場所が指の尾根筋から谷筋に変わりました。単純な飾りステッチですが、視覚上の効果があり、指が長くスマートに見える要素があります。また、関節部分への干渉が無いため、従来より指の曲げ伸ばしがしやすくなっています。

 その他にグローブの裾を長く、開口部を広くしました。ペアスロープだけじゃなく他メーカーの冬ジャケットや革ジャンのカフスを被せることができるようにするためです。カフスから冷気がジャケット内部に入ってくると、どんなに良いジャケットでも台無しですものね。

 見た目上の変化はそれぐらいですが、今回はフルモデルチェンジと言える改良をしています。まずは、素材。これまで少し厚手の牛革を使っていたのですが、サンステートのように肉厚のあるインナーを入れると、どうしても握りが硬く、使いこなすには相応の握力が必要なグローブになっていました。

 革は、今回比較的薄く柔らかく仕上げた牛革をチョイス。革を薄くすると熱伝導性が上がる・・・つまり、外気(冷気)の伝わりやすさが早くなるのですが、パターンの変更によって、グローブの中に閉じ込めるデッドエア層(保温層)が大きくなり、これまでと同様、いや同等以上に保温性能があるグローブが出来たと考えています。

 サンステートは、本来人間の体温を閉じ込めて利用する保温素材。体から出てくる熱をアルミ蒸着フィルムで閉じ込め、極細の化学綿で保温層を作る素材です。保温層を最大限にふくらむよう作らないと、本来持っている性能を活かしていないことになります。今回のパターンの改良は、機能素材の実力を最大限活かすことにあります。

 革やパターンを見直すことで、操作性もかなり良くなりました。特に平側の指先までサンステートが覆うPG-33は、旧モデルと較べると大幅に扱いやすくなっています。

 表面の美しい牛革を採用しています。兵庫県のタンナーが、伝統の製法で革を作っています。オイルもたっぷり含ませており、バイク用として適切なグリップ感があります。写真のような握る動作時にあったストレスが大きく改善しております。詳しくは、店頭でお確かめ下さい。
 

左がPG-33Wのインナー、右がPG-30Wのインナー。両方とも手の甲側にサンステートを用い、PG-33Wは、手の平側の一部まで覆う仕様になっています。寒くなると心臓から遠く、真っ先に冷えてくる指先を寒さから守るためです。

PG-30WとPG-33Wの違いは、見た目上甲側のPAIRSLOPEのロゴの色だけです。PG-30Wが緑、PG-33Wがエンジの組み合わせになります。 
PG-30W ¥14500(税別)
PG-33W ¥15500(税別)
カラー:ブラック
サイズ:S/M/L/LL(PG-30はSSも有り)
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 見た目クラシックな出で立ちのグローブですが、中身に至っては定評の防寒素材、防水透湿フィルムを使い作っており、パターン等の見直しでさらに性能が高く使いやすいグローブになっています。ご自身の使用環境、バイクの種類・グリップヒーターの有無などから、PG-29シリーズも含め最適の一双を選べるようになりました。

 ぜひ店頭で履き比べてみることをおすすめします。いろいろ種類があって「わかりにくい!」って方はスタッフにご相談を。あなたのツーリングに最適な一双をお選びします。

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