2013年3月12日 担当 屋島工房 尾原

2013年春夏カタログから、新しいモデルが追加されました。それは鹿メッシュ。これまでも限定品で作っていたのですが、ついにレギュラー昇格です。ニュージーランド産鹿革をパンチング加工し、グローブに仕立てました。これからは、夏でも鹿革。



 今までMG-6やMG-7といった、牛革のメッシュグローブはラインナップにありました。両方とも夏場の定番モデルなのですが、屋島工房でお客様からよく聞かれる質問がこれ。「鹿革でメッシュは無いのですか?」

 一度鹿革グローブの柔らかさや革に包まれる感じを知ってしまったなら、牛革モデルじゃ満足できないかもしれないですね。何年か前からこのグローブ、特注オーダーで作ったり、限定アイテムとして作ったりしていたのですが、ついに今年から定番化。晴れてカタログに載ることができました。 

 手の甲側をパンチングしています。加工は、東京の町工場に依頼します。関西では、そんな加工屋が無くなったのでした。
 パンチング穴の大きさも長年のデータ上最も適したものを選んでいます。穴の面積を大きくすると涼しいけれど逆に革の強度が落ちる・・・。そんな相対する関係をはらんでいます。
 

親指平側下のパーツだけ、メッシュ化しています。ここをメッシュにしないと、空気が通らないため。なお、親指の動きを左右する可動部ですので、メッシュにすると指の動きがよくなります。

手の平側は、ニュージーランド産鹿革をそのまま採用しています。1.4〜1.5mmという厚手の革なのですが、柔らかい鞣しと、外縫い・ガンカットの手法で、極めて操作の邪魔にならないグローブになりました。
 

 単なる、MG-6の鹿バージョンと侮ることなかれ。手を入れた時の柔らかさやしっとり感は格別ですね。ぜひ店頭でご試着することをおすすめします。

 なお、このグローブ。ラフに扱っても問題は無いのですが、週末のツーリングユースの方におすすめですね。
 通勤やバイク便など、(汗で)グローブが乾かぬまま連続使用されることが多いユーザーには、撥水加工をした牛革モデルのMG-6/7をおすすめします(汗でグローブが湿ったままだと、グローブの傷みが早いからです)。用途に応じてお選び下さい。
 当然夏場のグローブなので、丸洗いOKです。適度に洗ったほうが革の寿命が伸びるのは間違いないでしょう(洗い方はスタッフにお問い合わせを)。
 
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