文:三橋 [2009年3月4日送信]
2008年5月上旬の初回試作品から、順次出来上がった第2、第3試作品を履いて、ずいぶんと遠出をしたものである。以下は“ツーリング紀行”ページでの間引きではあるけど、その本文では新作ブーツ試作のデキに関して、それほど触れてはいない。乗って歩いて走った試作品たち、その裏話でもちょっとご案内しましょうか。
[2008年7月]
あの花田氏デザインの、内側ギンギラのR-05初回試作ブーツは、出来上がってからちょこまかと乗ったり歩いたりと、頻繁に履いていた。そして2008年7月、東京都三宅島に渡る機会があり、やはり履いて行った。デコボコの溶岩の上を歩いたら、どんなもんかなあ、なんて。
そのR-05試作ブーツは私のサイズで作られていた。しかし三宅島ツーリングページに写っているのは、我が娘やカミさんが履いているその姿のみ。インチキじゃねえのかぁ?と思われるも仕方がない。まだレディースサイズの試作にはほど遠かったから。
男はともかくとして、女がこのブーツを履いたら、はたしてカッコいいのだろうか。この初回がレディースデザインの試行錯誤の始まりとなっている。
同時に持って行ったビブラムソールの“ショートグフ”(スペシャルカラーバージョン)。やはり溶岩歩きはこちらのほうが都合が良い。舗装・未舗装両用はコレ。
[2008年10月]
日本海の夕陽は素晴らしい。
4泊5日で秋の東北に出かけた。目的は“試作ブーツの長距離テスト”とツーリングサイト送信ページでは書いている。・・・そんなワケがない。私らが仕事でツーリングするなんて、しかも5日間もなんてのはありえない。よくもああいったウソが平気で書けるものだと我ながら感心する。
しかし結果論ではあるが、ちゃんとブーツの試作改良には役立っている。そりゃあ2000キロも走ればどこがダメでどうすれば、と分かるもので。
初日は新潟に向かった。それはR-06第3試作を、リーガルコーポレーションの新潟の工場で履き換えるためであった。
そしてカミさん、工場に着いた瞬間・・・コケた。骨盤にヒビが入った(帰宅後診断)。温泉に浸かると治ると勘違いし(直後は逆効果)、5日間走り続け、連湯。なにも転倒テストまでするこたあないのに、、、。
新潟工場でR-02から第3試作R-06に履き換える。
全てニッポンのライディングギアで、ニッポンのゼファーで、日本海沿いを快走。
山形県・秋田県、鳥海ブルーライン。
八幡平の燃えるような紅葉。雨の中を走る。
ゆさやの湯、いい湯だぁ。
青森県八甲田周辺の紅葉の中を。
鳴子温泉にて、ゆかたのカミさん。
4日目1600キロ走行のブーツ。少々くたびれてきた。
[2008年11月上旬]
革パンでないのは履き忘れ。
東北ツーリングを終えた一週間後の11月上旬、、新聞社御用達のプレスライダー二人から誘われ、箱根に向かう。この人達の頭の中のネジは2〜3個外れてるんじゃないかと思えるほど飛ばす。特に東名高速は尋常ではない。我が愛車カワサキ12R、久々にスロットル全開、極悪である。
箱根路はそうもゆかない。ドゥカティS4Rは良くても、2台の初期型12Rは、そのカーブでグリップしてくれないから減速。それでもR-06第3試作は、頻繁なチェンジ操作、ブレーキングの感触を確かめるのには良い機会だ。
このR-06、すでに完成度はすこぶる高い。
カミさんを追いかけてるときとは速度がちがうので、ご覧のようにブレブレ写真。
すぐ近くの箱根ツーリングなのに、なぜか熱海温泉に泊まる。そして当然ながらドンチャン騒ぎ。二日酔いの翌日、こんどは信州に向かうのだが。。。
[2008年11月下旬]
2008年の晩秋には岡山県の津山に。ツーリング紀行のタイトルは“バイクと鉄道”である。
なぜ鉄道なのかは、私はバイク好きであるとともに、“鉄”(鉄道ファン、鉄ちゃん、とも称される。なお女性の場合は鉄子)。鉄心はもの心がついた時からなので仕方がない。
我らのツーリングは鉄道を利用する機会が多い。北海道や九州へは、バイクをフェリーで送って、我らは鉄道であるとか。しかし今回は少々パターンが変わり、往復鉄道、バイクは現地調達、いわゆるレンタルバイクである。そういった旅に必要なのは、物々しいライディングブーツではなく、シックでカジュアルなのを履いて行きたい。・・・それにピッタリなのがRシリーズなのだ。一般人はこれがライディングブーツとは気づくまい。
新幹線500系。カッコいいじゃないですか。(岡山駅)
急行つやまのローカルな車内。ヘルメット持参。
“撮影の為、手ぬぐいを・・・”よくあるテロップですな。
昼間走るJR最後の急行“つやま”(’09 3/13で廃止)
トライアンフを借り、津山の城下町を巡る。
よくあるパターンですな、私の写真には。
※グローブ・ブーツのみ例外的にこの地、津山 “ パドック ”で販売しております。・・・
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R-06レディースブーツと画面いっぱいの鮮やかな落葉。
(R-06にアイボリーカラーはやめました。)
こんな具合で、東西南北ずいぶんとバイクに電車に乗って、歩き廻った試作ブーツ、2008年12月には最終量産型サンプルが出来上がり、2009年3月頭から生産開始である。
さて、今度の新作はどんなふうに作っているのだろうか。新潟の工場に行って、この目で見てみたいものだが、、、。
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