天橋立からタクシーに乗り15分、趣きのある織り元宅に着く。以前はこの家が手織りの丹後ちりめんの作業場だったそうだが、現在は動力による織機(しょっき)を備えた工場を近所に作り生地を製作している。
織り元の旦那は、重量級の柔道かラグビーか、はたまた関取でもやっていたかのような大きな体格だが、いたって穏やかに優しく織物の話をする。
部屋にはものすごい数の生地見本があり、絹はもちろんのこと、コットンや麻やポリエステルやナイロンなど、今までに見たことない織り方の生地に興味しんしん。そかしそれぞれの説明をしてもらうには時間が足りない。ここに来た目的は、今織っている弊社の生地の状態を見ることだ。後ろ髪を引かれるが、織機のある工場に移動する。
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